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僕の牛肉問題
らしいと書いたのは僕は別の大学だったため、彼のその「最高に面白い男としての確固たる地位」がどれほどのものなのか実際に確認してないから。しかし、それはそれは大変な地位だったと聞いている。
いや、確認するまでもない。間違いない事実だっただろう。
一浪した彼は県内の予備校で勉強せずに恋だけしていたはずなのだが、一年後見事大学に合格。想い出だけを置き去りにし、僕の後を追うように東京に出てきた。そして同じ町に住んだ僕らは再び、ちょくちょく遊ぶことになった。
その頃、僕はお笑い人生の絶頂期にいた。今の10倍くらい頭が回った僕は、ネタが次から次へと溢れ出してくる「笑いのオアシス」状態だった。F君は僕に会う度に涙を流しながら爆笑していた。
僕は有頂天だった。
遊んだあとの別れ際。律儀なF君は僕に必ずこう言った。「明日、学校で今日の代表のネタ使っていい?」
そして僕は必ずこう言ったんだ。「思う存分使ってちょうだい!」
何故彼がキャンパスで「お笑い王」として君臨できたか?それは僕のネタをそのまま学校で使っていたからである。
でも僕は怒ることなんかなかった。F君とはマブもマブのスーパーマブダチだったし、僕の笑いが他校でウケるのは嬉しかったから。そして何より僕らのこの関係は「共存共栄」といえるものだったから。
笑いのオアシス状態で有頂天だった僕は、自分が言った笑いをすぐに忘れてしまう。そしてF君は人並外れて記憶力が良かった。
そう、F君は僕のネタ帳となってくれていたのだ。
どうせ忘れてしまうが、珠玉のネタばかりであった。ハッキリ言って「言いっ放しジャーマン」では勿体無かったのだ。
僕もF君から自分のネタを聞き直して次の日学校で使っていたし、黙って使っていても構わないのに、必ず僕に許可を得ようとするF君を僕は心から愛していた。
学校でウケたその日は、深夜バイトしている牛丼屋に僕を呼び出し、並の値段で超特盛にしてくれたF君。
F君は僕に牛肉をたくさん食べさせてくれたんだ…。
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【代表の悩み事】
毎日ブログ記事を書いているけど、僕は本当はもっともっとバラエティーに富んだネタが書けるはずなんだよね。
一日で何回もネタが思い浮かぶのに、いざパソコンの前に立つと僕は何故かそれを忘れちゃう(涙)
横にF君が居て、僕の話を憶えていてくれたらどんなにいいかと思う。しかし、F君はもう居ない。今も仲はいいからたま~に電話で話すのだけど、バリバリのエリートサラリーマンで、休日は必ず奥さんや子供と過ごす彼は、僕の相手なんか出来ないからね。
そんな彼から先日電話があったんだ。
「久々に代表に会いたいよ!思い切り笑わせてくれないかな?」
「いいねえ。俺も会いたいよ。思う存分笑わせてあげるよ。」
「ありがとう!楽しみにしてるよ。またネタをいただけると思うんで、僕がステーキかなんか奢るよ。」
「いいねー。いいねー。でもアメリカ産牛肉は駄目だからね。」
「わははっ。」
………!?
今気付いたよ!僕がネタをすぐ忘れちゃうのって、もしかしたら…
F君がたくさん食べさせてくれたこいつのせいなんじゃないか!!
〔text.The Gag Council 〕
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「ウタマロ代表の勝手にコラム!」に何回か登場しているF君。彼の活躍が気になる方、代表も忘れちゃうのなら手帳に書いておけばいいのに…と思う方。どちらの方もここをクリッククリック!
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